上の2枚は同じ日に、同じような時間に、ほぼ同じ場所から撮りました。
1枚目はフィルムカメラで、黄色被り傾向のあるフィルムを使っています。
2枚目はデジタルカメラで、緑色被り傾向のある撮像素子が乗っています。
で、果たしてどちらが正しい絵なのでしょう...。
実際のところ、比叡山の奥にあたる『横川』は、この日紅葉の見頃を迎えていましたけれど、根本中堂のある『東塔』地域の紅葉は、3分~5分というのがせいぜいで、1枚目ほど赤くも黄色くもありませんでした。
さりとて、2枚目ほど紅葉が進んでいないということも無かったように記憶はしているのですが、正直なところ・・・良く覚えていません。
恐らく2枚目の方が、正解に近いのだろうとは思いますけれど、個人的にはどちらも正解・・・かな?
どちらが好きと聞かれたら、「1枚目の方かな・・・?」と答えると思いますけれど。
『写真』って、『真を写す』なんて書くものですから、正しいものを写さなければいけない、正しく写さなければいけない、写っているものは正しいのだ・・・と普通は思うのでしょうが、それは妄想、幻想の世界の話です。
事実、過去の史実の証明として残されている写真にも、結構「捏造」「演出」があったようですし、実際に今回使ったデジタルカメラでもレンズを換えると色が変わったり、レンズまでいかなくても、ちょっとフィルターをつけるだけで全く別物の絵が簡単に出来上がってしまいますからね...。
ですから「どちらが正しく写っているか?」ではなくて、「どちらの絵が好きか?」で、写真は選んだり見たりした方がいいと思いますよ。
ほんと、それがお薦めです。
あ、そうそう、英語の「PHOTOGRAPH」、日本語では「写真」と訳しますけれど、元々は、その文字の通りに「光画」と訳されていたそうですよ。
つまりは「光の絵」ということです。ちょっと、豆知識。